ドラマ「御上先生」で真山弓弦を演じる堀田真由から見る物語の見どころ

見どころ
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ドラマ「御上先生」もいよいよクライマックスへ。3月16日放送の第9話を目前に、物語の鍵を握る真山弓弦を演じる堀田真由さんのインタビューより。

国家公務員採用総合職試験会場での刺傷事件の犯人役として衝撃を与えた彼女が、役への向き合い方や作品の魅力について語った。

本記事では、堀田さんのコメントをもとに、「御上先生」の見どころや真山弓弦というキャラクターの奥深さに迫る。

TVガイドWEBの記事を一部引用してお届けしています。

この記事を読むとわかること

  • ドラマ「御上先生」における真山弓弦というキャラクターの魅力
  • 堀田真由が語る演技のこだわりと役作りの裏側
  • 松坂桃李や奥平大兼との共演から得た学び

真山弓弦というキャラクターの魅力とは?

「御上先生」の物語の中で、真山弓弦は非常に重要な役割を担っている。国家公務員採用総合職試験会場での刺傷事件の犯人として登場し、視聴者に衝撃を与えたが、彼女の存在は単なる犯罪者として描かれているわけではない。その内面には深い葛藤があり、彼女自身が何を求め、どのような思いで生きているのかが丁寧に描かれている。

演じる堀田真由さんも「弓弦は拒絶しながらも、御上先生や神崎拓斗の言葉をしっかりと受け止めている」と語っており、単なる冷酷な犯人像ではなく、人間らしい感情が揺れ動いていることが分かる。接見室でのやり取りの中で少しずつ変化していく彼女の表情に注目すると、その繊細な感情の変化を感じ取ることができるだろう。

視聴者の驚きを呼んだキャスティングの意図

第2話で刺傷事件の犯人が真山弓弦であると明かされたとき、多くの視聴者が「まさか堀田真由さんが?」と驚いた。実際、犯行シーンの映像では、後ろ姿などから男性犯人を想像していた人も多かったようだ。堀田さん自身も、最初に犯人のビジュアルを見たときに「男性なのかな?」と思ったと語っており、それだけ意外性のあるキャスティングだったことがうかがえる。

この驚きは単なる演出ではなく、視聴者が無意識のうちに持つ先入観を浮き彫りにする狙いもあったのではないだろうか。男女を問わず人は見た目や振る舞いから勝手にイメージを作り上げてしまうことがある。弓弦のキャラクターは、そうした思い込みを打ち破る存在でもあるのかもしれない。

拒絶しながらも心が動く繊細な演技

真山弓弦は、接見室のシーンを中心に、常に相手を拒絶する態度を取っている。しかし、その態度の裏には複雑な心理が隠されており、完全に心を閉ざしているわけではない。彼女は御上先生や神崎拓斗と対峙する中で、少しずつ自分と向き合い始める。その過程を表情や仕草だけで表現することが求められる役柄だった。

堀田さんは「セリフがないところの表情にもこだわった」と語っており、細かな目線や顔の動きで弓弦の心情を表現していた。特に、接見室の椅子の引き方一つにもこだわり、最初は警戒心から椅子を強く引いて座る演出をしていたが、次第にその動作が穏やかになっていくことで、彼女の心の変化を感じさせる工夫がなされていた。

「受けの芝居」だからこそ求められた表情のこだわり

通常、ドラマでは感情を強く表現する「攻めの芝居」が印象に残りやすいが、真山弓弦というキャラクターは「受けの芝居」が重要だった。セリフよりも、相手の言葉をどのように受け止めるかが演技のカギになっていたのだ。堀田さんも「自分が発する言葉よりも、相手の言葉をどう聞くかを意識した」と話しており、受動的な芝居の難しさと向き合っていたことが分かる。

視聴者も、彼女がどのような表情で話を聞いているかに注目すると、より深く物語を楽しめるだろう。御上先生や神崎拓斗との会話シーンでは、彼らの言葉を受けることで弓弦の内面が少しずつ変化していく様子が描かれている。細かな表情の違いに注目しながら見ると、よりキャラクターの魅力が伝わるはずだ。

堀田真由が語る「御上先生」の魅力

ドラマ「御上先生」は、単なる学園ドラマではなく、登場人物それぞれの成長と葛藤が緻密に描かれた作品だ。視聴者に「考えること」の大切さを問いかける物語として、多くの共感を呼んでいる。堀田真由さんもこの作品に参加することで、多くの気づきを得たと語っている。

特に、真山弓弦というキャラクターを演じる中で、「分からなさを抱えながら演じることの大切さ」を感じたという。現実でも、自分が完全に理解できないことに直面する場面は多いが、それを否定せずに受け入れることで新たな発見が生まれるのだ。

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脚本に込められた深いメッセージ

「御上先生」の脚本は、単なるストーリーの流れを作るものではなく、視聴者に考えさせるメッセージが多く込められている。特に印象的なのが、御上先生の「ここに悪い人はいない。本当に悪いやつはここにもいない」という言葉だ。

弓弦は人をあやめてしまった人物であり、社会的には「悪」とされる存在だ。しかし、その弓弦に対しても御上先生は「本当に悪いやつはいない」と語る。このセリフの意味を考えると、単純な善悪の区別ではなく、その人が何を抱えているのかを見つめることの大切さが伝わってくる。

演じながら気づいた社会と個人の関係性

「御上先生」では、社会の問題と個人の問題が密接に結びついている。堀田さん自身も、演じる中で「社会の責任にしてしまいがちなことでも、自分自身が向き合わなければいけない場面がある」と気づいたという。

例えば、神崎拓斗の「自分の責任だと思わないと進めない」というセリフには、社会の問題を単に誰かのせいにするのではなく、自分事として考えることの重要性が込められている。これは視聴者にも深く刺さるメッセージであり、作品を通じて多くの人が共感する部分ではないだろうか。

役を通じて感じた“分からなさ”の大切さ

堀田さんが最も印象に残ったことの一つが、「分からなさを抱えながら演じる」という経験だったという。真山弓弦というキャラクターは、人を傷つけてしまった過去を持ち、その心理は簡単に理解できるものではない。だからこそ、彼女を演じる上で「理解しようとしすぎないこと」が大事だった。

この気づきは、演技だけでなく、現実の生き方にも通じる。私たちは、時に「分からないこと」を無理に理解しようとして、逆に見落としてしまうことがある。しかし、分からないまま向き合い続けることで、新たな視点が生まれるのだ。

堀田さんにとっても、この作品は役者としてだけでなく、一人の人間として成長できる機会だったのかもしれない。

キャストとの共演から得たもの

「御上先生」は個々のキャラクターの成長が描かれるだけでなく、俳優同士の化学反応によって生まれる緊張感や感動が魅力の一つだ。特に真山弓弦を演じた堀田真由さんは、主演の松坂桃李さんや奥平大兼さんとの共演を通して、多くの刺激を受けたと語っている。

共演者とのやり取りが作品の完成度を高めることは言うまでもないが、撮影現場ではどのような関係性が築かれていたのだろうか。ここでは、堀田さんが感じた共演者の魅力について掘り下げていく。

松坂桃李との再共演で感じた成長

堀田さんと松坂さんの共演は、2017年の連続テレビ小説「わろてんか」以来となる。10代の頃に共演した松坂さんと、再び違う作品で対峙することは、堀田さんにとって特別な経験だったようだ。

「当時は演技の経験も浅く、右も左も分からないまま懸命だった」と振り返る堀田さん。しかし今回は、演じる役柄を深く理解し、シリアスなシーンにも落ち着いて向き合うことができたという。松坂さんは「どんな時でもフラットな状態でいられる人」と語っており、その姿勢が現場全体の安心感につながっていたことが伺える。

また、撮影中はあまりコミュニケーションを取ることができなかったものの、クランクアップの際に松坂さんから「大変な役を本当にお疲れさまでした」と声をかけてもらい、「ずっと見ていてくださったんだな」と感慨深い気持ちになったと明かしている。

奥平大兼との対峙が生んだ新たな発見

神崎拓斗を演じた奥平大兼さんとの共演も、堀田さんにとって印象的なものだった。奥平さんは映画「MOTHER マザー」で注目を集め、その繊細な演技が高く評価されている俳優の一人だ。

「同世代の役者として、いつかご一緒したいと思っていた」と語る堀田さん。実際に共演してみると、奥平さんは「少年っぽさと大人っぽさを併せ持つ、不思議な雰囲気のある方」だったという。生徒役のキャストといるときは年相応に見えるが、ベテラン俳優たちと対等に会話する姿を見て、「私が彼の年齢の時、こんなに落ち着いていただろうか?」と驚いたそうだ。

神崎拓斗と真山弓弦は、物語の中で重要な関係性を築くキャラクターだ。二人のやり取りを通じて、視聴者にも「相手の言葉をどう受け取るか」が大切だと感じさせるシーンが多い。奥平さんとの共演によって、堀田さん自身も「受けの芝居の大切さ」をより深く学ぶことができたのかもしれない。

共演者たちが作り上げる「御上先生」の世界

「御上先生」は、主演の松坂桃李さんや奥平大兼さんだけでなく、生徒役の俳優陣も個性豊かで、それぞれの役柄が物語に深みを与えている。堀田さん自身も、櫻井未知留を演じた永瀬莉子さんのキャラクターが特に印象に残ったと話している。

「最初は冷たく見えるけれど、後半にかけて本当は温かい人だと分かる」と語り、その変化が「御上先生」のテーマである「考えること」の重要性を際立たせると感じたという。キャスト一人ひとりがそれぞれの役割を果たすことで、作品全体のメッセージ性がより強まっているのだ。

また、東雲温を演じた上坂樹里さんについては、「透明感のあるお顔がとても素敵で、毎回登場するたびに見惚れていた」と、役柄だけでなく個人的な魅力についても語っていた。

「御上先生」は、単なる学園ドラマではなく、キャスト全員がそれぞれの役を深く考えながら作り上げた作品であることが伝わってくる。共演者たちとの関係性を通じて、堀田さん自身も新たな気づきを得ることができたのだろう。

まとめ:「御上先生」の奥深い世界を堀田真由の視点から読み解く

ドラマ「御上先生」は、単なる学園ドラマではなく、人間の本質や社会のあり方について深く考えさせられる作品だ。真山弓弦というキャラクターは、その象徴とも言える存在であり、彼女の葛藤や変化を通じて、視聴者にもさまざまな問いを投げかける。

堀田真由さんは、この役を演じるにあたって、「分からなさを抱えたまま演じることの大切さ」を感じたと語っている。役者としての挑戦だけでなく、個人としても大きな気づきを得た経験だったようだ。

また、共演者との関係性の中でも多くの学びがあり、松坂桃李さんとの再共演や、奥平大兼さんとの対峙を通じて、演技の新たなアプローチを見つけたことが伺える。さらに、生徒役のキャスト一人ひとりの存在も、「御上先生」という作品のメッセージをより強く印象づける要素となっている。

本作が伝える「考えること」の大切さは、フィクションの世界にとどまらず、私たちの現実にも深く関わるものだ。堀田さんの演技を通じて、真山弓弦の心の動きに注目しながら、このドラマの持つ奥深いテーマをじっくりと味わってほしい。

この記事のまとめ

  • ドラマ「御上先生」のクライマックスに向けた注目ポイント
  • 真山弓弦という役柄の魅力と堀田真由の演技のこだわり
  • 視聴者を驚かせたキャスティングと演技の意図
  • 松坂桃李や奥平大兼との共演で感じた成長と気づき
  • 脚本に込められた深いメッセージと社会との関わり
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